シャンプーボトルのラベルに「植物由来」、「無添加」、「天然由来」などの表記をよく見かけますよね。
でもそれって"本当"に髪や頭皮に良いのでしょうか?
そんなイメージ戦略の裏にある真実と、オレフィンスルホン酸Naが配合された「スルホン酸系シャンプー」が頭皮に与える効果
硫酸系シャンプーとスルホン酸系シャンプーの違いや洗浄力を比較していきます。
この記事を読み終えたとき、あなたのシャンプーへの考え方が180度変わるかもしれませんよ。
目次
そもそも「オレフィン(c14-16)スルホン酸Na」ってどんな成分?

シャンプーボトル裏面の表記
シャンプーボトル裏面の表示名:オレフィン(c14-16)スルホン酸Na
外部医薬品名:テトラデセンスルホン酸Na
ラウリル硫酸の改良版として、ラウレス硫酸シャンプーが出来たように
ラウレス硫酸の代わりとして出来たのが「スルホン酸」を配合したシャンプーです。
厳密に言うと違いますが「スルホン酸系シャンプー」も高級アルコール系シャンプーと一緒と考えて頂いてOKです。
スルホン酸系シャンプーの洗浄力や頭皮への影響・効果は下記で詳しく解説していきます。
スルホン酸シャンプーは酸性?pHは?

スルホン酸系シャンプーのpHは酸性
スルホン酸系シャンプーは何性?phは?という質問をいただきました。
スルホン酸系シャンプーは「弱酸性」です。
シャンプーは基本的に人間と同じ弱酸性で作られているものがほとんです。もちろんラウレス硫酸系のシャンプーも弱酸性です。
私が知っている限りシャンプーでアルカリ性なものは「石鹸シャンプー」しか聞いたことがありませんね。
石鹸シャンプーは好きな人が好んで使っている印象を受けますが、あまりオススメできませんね。
そもそも弱アルカリ性であり、人の肌と真逆のpHです。わざわざ洗髪後、頭皮を中性にするため専用のリンスを使うのが一般的ですしね。
スルホン酸系シャンプーの真実
2013年頃から化粧品やシャンプーといった、お肌に直接つけるモノの安全需要が高まりだしてから見かけるようになった「スルホン酸」という表記ですが、実は落とし穴的なところがあります…
まずラウリル硫酸やラウレス硫酸の肌への刺激性が認知されだして、その代用として登場したのが始まりです。
「え?でもスルホン酸が入ったシャンプーが無添加シャンプーって書いて売られてたよ!そんなの犯罪じゃん!」
このように思う方もいると思いますが無理もないです。ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naは旧表示指定成分であり表記が義務付けられていましたが、オレフィン(c14-16)スルホン酸Naは指定をされていませんでした。
旧表示指定成分 体質によってアレルギーなどの皮膚トラブルを起こす恐れのある成分のこと。 102種類の原料に香料を加えた合計103種類が1980(昭和55)年に厚生省(現厚生労働省)によって告示された。 これらの成分を化粧品に配合するときは容器や包装に明記することが義務づけられていた。
出典:旧表示指定成分
ラウレス硫酸をシャンプーに配合する最大のメリットはコストと洗浄力です。しかしラウレス硫酸の悪名は広がってしまいました。
そこで安価&洗浄力が高いもの…と探した結果「スルホン酸や!」となったわけですね。
スルホン酸系のシャンプーはコストと洗浄力だけではなく、旧表示指定成分にも引っかからないので
「ラウレス硫酸フリー」なんてラベルを付け、イメージと安心感を植え付け商品化していたというわけです。
大多数の人間はここまで調べないでしょうし、ラウレス硫酸が頭皮に悪いと知っていても「ラウレス硫酸フリー」なんて書いてあったら買ってしまいますもんね…
ぶっちゃけやりたい放題ですね、あ~もうめちゃくちゃだよ!
ラウレス硫酸Naとスルホン酸系シャンプーの違いを比較
では「ラウレス硫酸系シャンプー」とスルホン酸シャンプーはどう違うのか気になりますよね。
2つのシャンプー+アミノ酸シャンプーの違いを表で比較してみました。
価格 | 洗浄力 | 特徴 | |
---|---|---|---|
アミノ酸系 | △ | ○ | 頭皮に優しい 頭皮の保湿効果 |
スルホン酸系 | ○ | ◎ | 洗浄力は硫酸系同様に強力 硫酸系同様に強い脱脂力 |
硫酸系 | ◎ | ◎ | 価格と洗浄力が売り 強い脱脂力 |
硫酸系とスルホン酸系の違いを比較し分かってくるのは、どちらもほとんど同じだということですね。
もう皆さんも理解していると思いますが、スルホン酸系のシャンプーは硫酸系シャンプーの代用として作られた背景があり
洗浄力、頭皮の皮脂を奪う脱脂力はラウレス硫酸とほぼ同じというのが事実です。
私も20代前半から頭皮や毛髪が気になり始め、シャンプーの成分ついて勉強し始めましたが、この事実を知ったときは衝撃的でしたねぇ…
気になって美容室で購入した「オーガニック」を謳っていたシャンプーを確認してみたところ
案の定「オレフィン(c14-16)スルホン酸Na」の文字がありショックを受けました(;;)
このサイトでは皆さんに自分で見極める力を付けて欲しいと言ってきましたが、こういうことが平気で行われている可能性があるので
最低限シャンプーの成分を理解し、本当に良いシャンプーを見極める力を付けましょう。
おすすめはアミノ酸系シャンプー
「ラウレス硫酸も使えないし、スルホン酸系シャンプーもダメじゃ、どのシャンプーを使えばいいんだよ!」
と思われる方もいると思います。
しかし価格帯を少しあげことを許容できるのなら選択の幅は大きく広がります。
私がオススメしたいのがアミノ酸が配合された「アミノ酸系シャンプー」です。
アミノ酸は私達のカラダを形作っている、タンパク質を作るのがアミノ酸です。
なのでカラダに悪いわけがないんですよね。
本当に頭皮や髪の将来を思うなら、アミノ酸系シャンプーを使わない手はないですよ。
しかし、アミノ酸シャンプーにも弱点があります。
長くなってしまうので、アミノ酸シャンプーをもっと詳しく知りたい方はコチラからどうぞ!
→アミノ酸シャンプーの効果、頭皮へのメリットや特徴